2024年2月1日、クアラルンプールにて盗難に遭いました。
- パスポート
- iPhone13 mini
- クレジットカード2枚
- 現金
- ホテルのルームキー
恥ずかしいことにカバン丸ごとやられました。この記事では、海外でパスポートのすり・盗難・紛失に遭って困ってる人向けにわかりやすく簡単にするべきことを書きますね。
事細かく全てを書いてる記事はこちら
手続き1:警察署・交番でポリスレポートをもらう。
海外でパスポートを紛失した場合は、滞在国の日本国大使館でパスポートを新規発給してもらうか、帰国のための渡航書を発給してもらう必要があります。滞在国によって異なりますが、パスポート新規発給には2週間以上掛かることもあります。帰国のための渡航書は、パスポートとは異なり帰国のためだけに発給される渡航書ですので、早ければ当日発給遅くても数日以内には発給されます。
現地に長期滞在できるなら新規パスポート発給でも問題ないですが、数日以内に日本に帰国する必要がある方は、帰国のための渡航書を発給してもらいましょう。
パスポート・帰国のための渡航書の発給には、現地警察のポリスレポートが必要になりますので、まずはお近くの交番・警察署へ出向き、パスポートの盗難に遭った事、紛失したことを伝えて、その旨が記されたポリスレポートを発行してもらいましょう。
ポリスレポートとは?
警察が被害の届け出を受理した証です。日本国内では、被害届を出したときの受理書のようなもの。
このポリスレポートは、後々いかなる場面でも必要となりますので、貰った原本は必ず大事に保管しましょう。
手続き2:滞在国の大使館に連絡を入れる。
ポリスレポートを手に入れたら、パスポートの紛失・盗難に遭った旨を大使館に連絡しましょう。紛失・盗難に遭ったパスポートが悪用される可能性が極めて高いなどの緊急性を要する場合は、ポリスレポート発行を待たずに大使館に連絡を入れても良いと思いますが、おそらくポリスレポートが必要と言われます。
また、本当に困ってる場合は、迷わずに滞在国の大使館に電話をしましょう。話し慣れている日本語が通じることに安心感を覚えると思います。
来館を予約制にしている大使館は多いです。
安全保障上、基本的にアポイント無しで訪問できる場所では無いと思っていて間違いないです。
私の場合は、木曜日夜に盗難に遭い、金曜日午前に大使館に電話をしました。当日の予約がいっぱいで、最短でも翌週の水曜日と電話で言われました。土日の休館日を挟んで月曜・火曜も予約でいっぱいだと…。
ちなみに必要書類等の確認の電話を大使館職員としている最中に、月曜日午前の予約枠が空いたと言われました。
結果的に、月曜日に大使館に訪問できましたが、急遽、予約枠が空いたのか、もとから空いてたのかは謎。
手続き3:滞在国の大使館で手続きをする。
大使館に訪問するアポイント(予約)を取ったら、訪問までに必要書類を用意する必要があります。
- ポリスレポート
- 戸籍謄本 (原本)
- 背景無しの顔写真2枚
- 手数料 (滞在国による)
- 帰国便の予約証明書 (原則、日本への直行便)
など。
詳しくは、訪問予定の日本国大使館にご確認ください。
原則、戸籍謄本は原本の提出をお願いされますが、緊急性を考慮して写真データやコピーなどでも対応可能な場合が多いようです。詳しくは、大使館職員に確認してみてください。私の場合は、日本にいる家族に戸籍謄本の請求をお願いして、写真に撮って送ってもらいました。そのデータを大使館に転送したら問題なく手続きが進みました。ただし帰国後、原本を郵送する必要有ります。大使館によっては、原本の郵送を約束する誓約書の記入をお願いされます。
ほかにはパスポートフォーマットに沿った顔写真、パスポート・帰国のための渡航書発給にかかる手数料、帰国便の予約証明が必要となります。
紛失・盗難に遭ったパスポートを失効させるために必要な「紛失一般旅券等届出書」、新しいパスポートの発給を申請する「一般旅券発給申請書」、帰国のための渡航書の発給を申請する「渡航書発給申請書」など記入が必要な申請書類は大使館にあります。当日、記入して申請書を提出することができます。
手続き4:パスポート・帰国のための渡航書を受け取る
滞在している国から帰国する方法は2つ。先述した通り「パスポートの新規発給」もしくは「帰国のための渡航書発給」です。
帰国のための渡航書は、滞在国から日本に帰国するためのみ有効なドキュメントです。
仮にマレーシアで発給された帰国のための渡航書で、タイやベトナムなどの第三国へは入国できません。
パスポートを新規発給した場合は、日本に必ず帰国する必要はなく、第三国への渡航も可能です。
パスポートの新規発給は2週間以上の日にちを要しますが、帰国のための渡航書は早ければ当日に発給されます。
海外旅行傷害保険に加入している場合
パスポートの新規発給手数料(帰国のための渡航書含む)は、加入している海外旅行傷害保険で補償される場合があります。レシート・領収書は必ず保管しましょう。私が利用しているJALカードに付帯している海外旅行傷害保険ではパスポートの新規発給に掛かる費用も補償の対象となるとのことでした。
手続き5:出国には入国管理局で手続きが必要です!
パスポート・帰国のための渡航書を受け取って、帰国できるわけでは有りません。
今まで使っていたパスポートは紛失・盗難に遭い失効させているということは、入国した国のデータベースにあなたが入国した記録が残っていても、出国した記録が無い状態のままパスポートを失効させていることになります。場合によっては、不法滞在の可能性があると判断される事もあるかもしれません。
反対に、入国した記録の無いパスポートで出国しようとすると「あなたはどこから来た?」「あなたはどうやって入国した?」「あなたはいつからこの国にいる?」となります。密入国を疑われ、不法滞在を疑われます。
こちらの記事でもなぜ入国管理局で手続きが必要なのかを記述してますが、駅で改札を通る時にタッチしたSuicaとは別のSuicaでは改札を出れないのと同じです。駅で「改札通れないんですけどー」って駅員さんに助けを求めている方を見たことがあると思います。
入国管理局では、私自身がいつどのように入国したかを「搭乗券など」で証明し、パスポートの紛失・盗難に遭った事を「ポリスレポート」で証明し、リターンチケットがあるから、この国に正当な理由で滞在している証明をしてくださいとお願いする必要があります。
国によって異なりますが、入国管理局では滞在を認めるビザが発給されます。
私の場合は、マレーシア・プトラジャヤの入国管理局で、スペシャルビザが発給されました。費用は100リンギットで約3000円ですが、こちらも海外旅行傷害保険で補償される場合がありますので、レシート・領収書は忘れずにもらいましょう!
約3時間の手続きを経て、帰国のための渡航書にスペシャルビザが発給された証となるスタンプが押されました。
日本人ブランドを感じることができる。
日本人が諸外国に不法滞在したり、密入国したりする事ってほとんど無いため日本人というだけで信用度が飛躍的に高まります。特定の国を非難するわけでは有りませんが、仮に私が不法滞在・密出入国は当たり前で、治安も悪い国出身だったら約3時間の手続きでは済まなかったと思います。入国した際の航空券などを持っていても非常に怪しまれていた可能性が高いと思います。日本人は信用度が高いと感じることが出来ました。実際、私と同じように手続きをしていた方よりもスムーズでした。
あとは日本に帰るだけ。
帰国のための渡航書を見たことが無い空港スタッフなども非常に多く、搭乗手続きに通常よりも時間を要す場合が多いです。一般的に出発の3時間前には空港に着くことが望ましいとされてますが、もっと早く行っておいても良いかもしれませんね。
実際に私はクアラルンプールから関西国際空港までエアアジアを利用しましたが、搭乗ゲートでとても時間が掛かりました。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
飛行機のドアが閉まり、離陸したらあとは日本に帰るだけ。
日本に到着したら、いつもと違う手続きで入国する形となります。
日本人専用の帰国者自動ゲートは使えないので、お近くのスタッフや出入国管理官に「帰国のための渡航書」で帰国した旨を伝えましょう。比較的スムーズに入国できます。
税関・検疫はVisit Japan Webで事前入力を済ませると生成されるQRコードとパスポートをスキャンするだけで済むことが多いですが、帰国のための渡航書ではそれが通用しません。お近くのスタッフや税関職員に「帰国のための渡航書」で帰国した旨を伝えましょう。こちらもスムーズに手続きが出来ます。
また、帰国のための渡航書ではなく、新規発給されたパスポートで帰国した場合は、もっとスムーズに入国できると思います。
最後に。
この記事をご覧の方の中には、実際に海外でパスポートの紛失・盗難に遭った方が多いと思われます。
「まぁ、なんとかなる。」「なるようにしかならない。」と気持ちを切り替えるところは切り替えて、2度と出来ない貴重な経験(2度としたくない最悪な経験)と少しでも前向きに楽しむ気持ちで頑張ってください!
パスポートの紛失・盗難から帰国までホテルに閉じこもったりするのはもったいないので、美味しいもの食べて、観光して楽しい時間を過ごしてくださいね!
この記事ではパスポートを紛失・盗難に遭った場合の対処方法として書いてますが、私はパスポートだけじゃなく、スマホと財布も盗難に遭って本当に大変でした。「パスポートだけの私はまだマシだ。」と少しでも前を向いて必要な手続きをこなしてくださいね。
クアラルンプールでパスポート、スマホ、財布の盗難に遭った結果、予備のiPhoneと現金2万円(日本円)、クレジットカード1枚(しかも使い勝手の悪いJCB)で約1週間現地でなんとか生活し、無事に帰国した旅の先輩(私)が応援してます!
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